仕事柄、医療関連の社葬やお別れの会に参加する機会があります。会葬者として参列するだけの場合も、弔事を依頼される場合もあります。最近では、二年程前に二度、参列させていただきました。そのうちのひとつは、昔から親しくしていた医療機関の理事長で、透析の患者さんでもありました。五十五歳という若さで亡くなられ、悲しいご葬儀でした。 最近は、社葬を行う企業が減っているともいわれますが、社葬は、その企業や組織が永続的に発展するために重要な役割を持っていると思います。企業や組織は、社会的な人間、社会の協力があってこそ存在できるわけですから、その人物の時代の終焉に関係者が会して功績を讃えるというよりは、協力してくれた関係各位や社会に対して謝意を表し、トップ亡き後も関係の継続をお願いするという意味合いが強いと考えています。私共偕行会は、名古屋共立病院を中心として、愛知県内の各地域で医療施設や老人保健施設を運営しています。また、透析クリニックについては、関東や信州に及び、全国展開をしています。だから、弟の葬儀のように、法人の職員や関係者全員が社葬に出席することはできませんので、社葬やお別れの会という形で、社会や従業員に対して挨拶するのがトップの責任だと考えています。